Gina Cigna (89016)

445 views
Gina Cigna (89016)

GINA CIGNA (1900 - 2001)

  1. Bellini - Norma: Casta Diva (1932)
  2. Verdi - Un ballo in maschera: Ma dall’ arido stelo divulga (1932)
  3. Verdi - Un ballo in maschera: Morrò, ma prima in grazia (1932)
  4. Verdi - La forza del destino: Me pellegrina ed orfano (1930)
  5. Verdi - La forza del destino: Madre, pietosa Vergine (1930)
  6. Gounod - Faust: Come vorrei sapere . . . È strano poter (1930)
  7. Gounod - Faust: All’erta, all’erta (1930)
  8. Boito - Mefistofele: Cavaliero illustre e saggio (1932)
  9. Catalani - La Wally: Ne mai dunque avrò pace (1932)
  10. Ponchielli - La Gioconda: L’amo come fulcro del creato (1941)
  11. Cilea - Adriana Lecouvreur: Io son l’umile ancella (1932)
  12. Cilea - Adriana Lecouvreur: Io son sua per l’amore (1941)
  13. Cilea - Adriana Lecouvreur: Poveri fiori (1932)
  14. Puccini - La fanciulla del West: Laggiù nel Soledad (1932)

co-starring - - - Paolo Civil 7, 8; Tancredi Pasero 7, 8; Ida Mannnarini 8; Cloe Elmo 10, 12
With Orchestra conducted by Maestro Cav. Lorenzo Molajoli 1 - 9, 11, 13 & 14
With Orchestra Sinfonica dell'EIAR conducted by Ugo Tansini 10 &12

リリコ・ドラマティコのジーナ・チーニャは、今世紀 (20世紀) のプリマドンナの中で傑出した位置を占めている。彼女の声は豊かですべての音域に亘って素晴らしく、大変貴重な宝物として記録、保存されている。
彼女はイタリア人を両親に持ち、パリで生まれ育った。後にピアニストとなる同輩のように、彼女もまた最初はコンサートピアニストとしてのキャリアを目指していたようだ。パリ音楽院では、まずピアノでディプロマを取得し声楽の勉強は二の次だったが、かつて栄光の道を歩んだたくさんの名手たち( ルチェット・コルソフハリクレア・ダルクレロジーナ・ストルキオエマ・カルヴェ )の指導の下で、次第に歌手、舞台芸術家へと成長していった。

1923年にオペラ歌手 モーリス・センと結婚し、1927年にジネット・センとして、ワーグナーの「ラインの黄金」のフライア役でミラノ・スカラ座デビュー。この有名な劇場では引き続き出演の機会を与えられなかったが、「ジーナ・チーニャ」として、イタリア国内の多くの歌劇場で出演・・・トリエステ、フィレンツェ、ローマ、トリノ、ナポリ、そしてパルマでの出演が特に重要であった。
1929年にスカラ座に戻りトスカニーニの指揮の下、重要な役を任されることが多くなった。ジーナ・チーニャは、当時のスカラ座のレパートリーを代表する歴史的な時代の形成に深く関わっていた。モンテヴェルディの「ポッペアの戴冠」、グルックの「アルチェステ」、ロッシーニの「モゼ」、ベッリーニの「ノルマ」と「異国の女」で主役を歌った。ヴェルディやプッチーニの主要な役はもちろんのこと、「アンドレア・シェニエ」や「メフィストフェレ」などのヴェルディ、プッチーニ以外のイタリア・オペラでも成功を収めた。

1929年にはアレーナ・ディ・ヴェローナで初めて歌い、1937年までほぼ毎年のように有名スターとして出演した。コヴェント・ガーデン、パリ・オペラ座だけでなく、ブカレスト、ウィーン、ベルリン、アムステルダム、ブリュッセル、ブエノスアイレスなどでも目覚ましい活躍をした。1937年から1939年にかけては、ニューヨークのメトロポリタン歌劇場で素晴らしい成功を享受した、その役は彼女が最も得意とするプッチーニの「トゥーランドット」のタイトルロールであった。また、ヴェルディのドラマティックな役と同様に「ラ・ジョコンダ」においても当然のように名声を得た。彼女の幅広いレパートリーは、ザンドンナーイの「フランチェスカ・ダ・リミニ」、 モンテメッツィの「舟」、レスピーギの「炎」、 エットレ・パニッツァ の「ビサンツィオ」、シュトラウスの「ダフネ」、ヤナーチェクの「イェヌーファ」に及び、ノルマとトゥーランドットの優れた解釈は誰もが認めるところであり、完全録音を残した。 ところが、1947年交通事故で負傷し舞台活動を断念せざるを得なくなった。彼女は教師に転向し、トロントの音楽アカデミー、のちにはミラノの音楽アカデミーで教師として活躍した。ジーナ・シーニャは、若いアーティストをとても献身的に支えた芸術家のひとりである。

Casta Diva の歌唱は見事です! 温かくとても豊かな声です。マリア・カラスはどんな風に歌っていたのか気になってきました。今日は少し時間があるので「ノルマ」全曲をこれから聴きます。
・・・
聴き終えました。マリア・カラス全盛期の 1955年の放送録音 です。放送録音ですが観客を入れた録音のようで拍手が入っています。半分ライブのような一発録音ですね。ポリオーネをデル・モナコが歌っています。この二人の共演はスタジオ録音では実現しない最強コンビだと思います。カラスは、やはり別格でした。隅々まで神経が行き届いた繊細さ、フレージングの滑らかさ、その上、力強さも併せ持っています。

ジーナ • チーニャの、この "Cast Diva" は1932年の録音ですが、1937年の全曲録音(ヴィットリオ・グイの指揮)でノルマを歌っています。その時のアダルジーザは エベ・スティニャーニ (89014) ですが、スティニャーニは マリア・カラスがノルマを歌った1953年の全曲盤でも同役を務めています、息の長い歌手ですね。
それにしても、このCDの ジーナ • チーニャは絶唱の連続で、これは素晴らしい一枚です。「ファウスト」では力強いマルゲリータですし、ジョコンダにも圧倒されます。続くアドリアーナ・ルクヴルールの3曲も温かく美しい声です。それぞれの曲の録音年を追っていて気付いたのですが、このCDに収められている曲は、全曲盤の録音がある曲でもそこからの抜粋ではなく別の録音(若い頃の録音)が採用されています。また、「最高のトゥーランドット」と称された彼女ですが、トゥーランドットはこのCDに収録されていません。つまり、他で入手しやすい録音を敢えて外した上で、最良の状態の録音を収録しています。これが Lebendige Vergangenheit の編集方針なのだと思います。

Leave A Reply

*
*
* (公開されません)

Comment On Facebook